1KZ-TE Fine Specリビルトベアエンジン
78プラドの登場から28年。最近では40万キロ超という個体も珍しくなくなりました。
プラド専門店は、これからの78プラドへの新しい試みとして、1KZのリビルトベアエンジンの換装をご提案させていただきます。
これまで弊社では、エンジンに不具合を抱えている、または壊れてしまったユーザー様、更にはリフレッシュの為のエンジン換装希望のユーザー様に対して、完成しているリビルトエンジンや中古エンジンをその都度調達し対応してまいりました。
しかし1KZのリビルトエンジン&中古エンジンは供給、流通が極めて不安定であり、タイミングによってはトラブルで困っているお客様に長期(2~3か月)でお待ちいただくことも多々発生しておりました。
よって弊社では、自社在庫としてオーバーホールするための1KZベースエンジンを準備することとしました。
組み上げる製品のオーバーホール期間は、分解~加工~組み立てまで約15日を要するのみで、載せ替えし、試乗、完成までは25日前後となります。
今回のエンジン換装のハイライトといえるのが、重要補器類のリニューアルです。当社で製作するリビルトベアエンジンは消耗品の交換はもちろんですが、補器類の最たるものである噴射ポンプとプライミングポンプも純正新品に同時交換します。
加えて、エンジンを司るECU(エンジンコンピューター)もDENSOリビルト品を使用し耐久性向上にも考慮しました。
リビルトベアエンジンと聞けば、消耗部品を交換しただけの製品というイメージをお持ちになるかもしれませんが、弊社メカニックの徹底した冷却水経路の点検、1KZのウィークポイントを補う加工、調整などを施しております。
このような施工は、弊社が1KZエンジンに長年携わって得たデータに基づくもので、熟練メカニックの手で忠実に調律することにより、納得できるリビルトベアエンジンを皆様に提供することが可能となりました。
エンジンの詳細は下記の仕様を参照いただくとその他の補器類まで手を入れていることがご理解いただけるはずです。
弊社デモカーにて同条件のエンジンを換装し、動作確認済みで、良好な結果が得られています。
日常の使用でのロングライフを前提に、高精度な組み付けを施し、1KZが持つ本来のポテンシャルを引き出すことを目的に開発した当社のオリジナルベアエンジン。
スタートキーをひねり、エンジン内部での初爆からフィーリングの違いが分かる仕様となっております。
不意な故障時の補完として、または一生乗り続ける為のリフレッシュ用として弊社のリビルトエンジンを是非ご検討ください。
1KZ-TE Fine Spec リビルトエンジン
¥1,350,000(税込み¥1,485,000)全工賃含む
<作業内容・交換項目>
- リビルトエンジン本体
- ECU(エンジンコンピューター)
- 噴射ポンプ
- プライミングポンプ
- エンジンオイル、エレメント
- クーラント
- ATF
- エンジンマウント
- 各種ボルトナット
- 各種スタッドボルトナット
- ガスケット
- ファンベルト
- クーラーベルト
- アイドルプーリー
- フューエルホース
- グロープラグ
- その他ショートパーツ
- エンジン、脱着、交換
- 補器類脱着、交換
- 各部点検、調整、加工
エンジン本体、その他新品補器類に関して2年、20,000㎞の保証をお付けいたします。
車両の状態により交換する部品が異なります。詳しくは担当スタッフにお問い合わせください。
エンジン換装の行程
エンジンを降すために、エアコン類、ハーネス類、配管類、マウント類などエンジンと接続されているすべての補器類を外し、エンジンルームからはエンジンクレーンで2人がかりで慎重に引き上げられます。
約25年の歳月を共にしてきた1KZが降ろされる瞬間。オイル漏れや汚れ等、それなりの使用感は感じられますが外観から大きなダメージは感じられません。
心臓部が降ろされたエンジンルーム。数多いパーツで構成されていたのが一目で解り、エンジンが乗っていないと意外と奥行きが感じられます。新たなエンジンが乗るまで、この時にしかできない細部の点検のひと手間も加えらます。
新・旧1KZ。25年の稼働を終えたエンジンと新たなバトンを受け継ぐNewエンジン。ホコリ等の混入を防ぐために保護テープが貼られ、各部のマーキングもリビルトエンジンの証となります。この精密に調律がなされたリビルトエンジンは、エンジン自体の金額が決まっているので、補器類などのトラブルがなければユーザー様にとっては予算組がしやすいメリットもあります。
補器類の取り外し作業。旧エンジンから再利用可能な補器類を取り外します。タービン廻りの特に高温になる箇所のボルトなど折れてしまわないように取り外しには神経を使います。この取り外し作業では、車載状態ではわからない各パーツの不具合も見極めることが可能ですので、交換をお勧めさせていただくことができます。
補器類の取付け作業。新エンジンに必要な補器類を取り付けます。接合部のガスケットや、高温にさらされる水回りのパッキン類などは新品を用い正確に組付けていきます。
噴射ポンプもリビルト品に換装され、エンジンがかからない、止まってしまうといった最悪の症状も無縁のエンジンに生まれかわっていきます。
新たに補器類を組み上げられた新エンジン。エンジンに新たな火が入るのも時間の問題となりました。ここでも降ろす際と同様、エンジンクレーンにて2人がかりで慎重に本来の定位置に戻されます。
換装完了。ここにまた新たな78プラドが誕生しました。
すべての補器類、配管等が組付けなおされ、エンジンルームのクリーニング、コーティングも施されたベストな状態です。エンジンの始動性、動力性能はもちろんですが、リビルトエンジンに換装、そしてエンジンルーム自体のリフレッシュも伴い、ボンネットを開けるたびにオーナーの満足度を高めてくれる仕様に生まれかわりました。