➀ 内外装パーツの取り外し。

ボディペイントを実施するにあたり、ボディに各パーツがついている状態でのペイントも可能ですが、仕上がりと耐久性を考えるとボディ本体から可能な限り各パーツを取り外すことにより細かい部分や内側に入り込むアーチ部分までも塗装可能となり塗装の剥がれの原因となる塗膜の切れ目・段差、細部まで塗料が届かないといった不具合を発生させません。
その上、塗膜の切れ目も極力少なくなりますので耐久性も格段に向上します。
内装に関してはドア回りのパーツを外すことにより、塗装の必要のない個所への塗料の付着が防止できます。
取り外すパーツ類(フロントグリル、各バンパー、両サイドステップ、各レンズ類、ドアミラー類、各キーシリンダー、ドアノブ、エンブレム類、モール類、各ワイパー、内装ドア回り内貼り他)

また内外装パーツを取り外すことで、耐久性と美しさだけではなくマスキングする時間の短縮、無駄な経費の削減を考慮しています。
取り外すパーツ類(フロントグリル・各バンパー・両サイドステップ・各オーバーフェンダー・各レンズ類・各キーシリンダー、ドアノブ・エンブレム類・モール類・ワイパー類・クオーターガラス・内装ドア周り内張り類)

➁ 板金

前行程にてパーツが外され、塗装の下準備が完成した後、塗装の弾きを防ぐためボディ全体を専用のシンナーで脱脂していきます。

その後板金工程に入りますが、この段階で全てのボディ状態をチェックします。
塗装トラブルの原因でもある傷・凹みなど繰り返しチェックすることで平面の基礎形成をしていきます。
その為、仕入れの段階から修復暦にあたるものや大きな傷・凹みがある車輌は仕入れしないことが最前提となります。
板金はボディの基礎となる部分を修正する下地作業です。完成時には塗装で覆われているために、板金作業の仕上がり具合を目で判断することはできませんが、ほんの小さなくぼみも元通りのボディ形状に復元するための大切な工程です。
専用のパテを使い平面の基礎形成やボディのライン形成を創り出していきます。この板金工程は施工する技術者の感性と長年の技術が最優先される部分ですのでメッセでは板金暦10年以上のスタッフが専属します。

➂ 足付け・マスキング

足付けとはボディ表面に無数の細かい傷をつけ、塗装の付着力を上げます。
塗装面積が同じであれば平らな面より、傷を付けた凹凸面の方が塗装面積が多くなりしっかりと塗料が喰いつくという利点があります。 広い面積のパネルは専用機械を使用し、細かい部分は人の手作業で施工していきます。
この工程は仕上がりに大きく影響しますので、ボディ全体の足付けを均一に行うことが前提となります。

マスキングは塗料の侵入を防ぐためにしっかりとした工程で行います。
専用マスキングシートとマスキングテープを使用し外装パーツは勿論、ガラス部・タイヤ周りを隙間無く覆います。そして車内への侵入を防ぐためドア内もしっかりマスキングして完了です。

➃ 塗装・乾燥

塗装は仕上がりの色によって下塗りのベースカラーが違ってきますし、塗装の工程は2段階から3段階の塗り重ねが必要になります。
78プラドの特徴でもある角ばったデザインのボディラインは近頃の車輌には類を見ません。
塗装工程で細心の注意を払う点は、素早く、均一にムラなく塗料を吹き付けていくことで塗面のゆがみを最小限に抑え、「鏡面」に限りなく近づけることが可能です。
ドア回りなどの細かくアーチのかかった部分やエッジの効いたサーフィンラインには薄くいろいろな角度から数回に分けて塗装することによりまんべんなく塗装膜を作り上げることができます。
そしてルーフ(天井)は一つのパネルが極めて大きいため均一に塗装膜を乗せていくのには長年の技術を要します。

仕上がりの塗装膜が形成された後、輝きの元となるクリアーを塗りかさねていきます。こちらも同様に細心の注意を払い、均一に塗り重ね完全乾燥させます。

➄ パーツ取付・ポリッシング(磨き)

完全乾燥後、最終工程に入ります。
メッセ独自の鏡面ボディを再現するのはこの最終工程が命といっても過言ではありません。
独自手法で塗装膜を鏡同様の平面になるようプラド一台分を手作業で整えていきます。その整える工程は3段階に分け施工し「鏡面」を作り上げていきます。
外した複数のパーツも同様に塗装・磨き上げをし元通り、ボディへと取り付けします。

➅ 完成

メッセの鏡面グロスピュアペイントの特徴は、厚みのある塗膜面と輝き、ボディーへの外観の映り込みが鮮明で遠くの物体の輪郭さえもまるで鏡のようにリアルに映し出します。
お好みのカラーに仕立てた愛着ある一台は新たな魂を吹き込まれ世界に一台のオンリーワンとなることでしょう。

メッセのボディーペイント、グロスピュアペイントはいかかでしたか?
プラド専門店メッセのボディーペイント、是非ご利用ください。

解説:高木義信